Windows Vistaパソコンの買い換えについて、
ご相談にのっている中でこんなご質問を頂きました。
(前半中略)windows10は強固なSecurityがはいっているので、更に必要ないと聞いたのですが、本当は、必要なのですね? 私は勧められて、Security Essentialsを使っています。週一度の自動Scanでは心配なので、毎朝食の準備の間にshort Scanをして、動作が重くなると半日かけてFull Scanをしております。
この質問をきっかけに、
Windows VistaパソコンやWindows 7から、
Windows 10への移行を考えている方に対して、
ウィルス対策ソフトの必要性
について自分の考えをまとめておきます。
Windows10でウイルス対策ソフトの必要性は?まずはソフトの違いを知る!
コメントを頂いた花さんは、
現在「Security Essentials」を使われているとの事でした。
Windows 10ではWindows Defenderに統合されています。
Security Essentialsは無料で使えるソフトですし、
Windows DefenderはWindows 8
ネットでは、
Security Essentialsで十分!
という意見もあれば、
有料のソフトを導入すべき!
と賛否両論あります。
「 Security Essentials 評価」
で検索する様々な意見を見る事ができます。
この意見の違いは、
- ウィルス対策ソフト
- セキュリティ対策ソフト
が混同されているのも原因かもしれません。
ウィルス対策ソフトは、
コンピューターウィルスへの対策ができるソフトです。
セキュリティ対策ソフトは、
ウィルス対策を含めて、
インターネット上でのセキュリティ対策全般をしてくれるソフトです。
ウィルス以外にも対策が必要なのは、
- トロイの木馬
- ワーム
- スパイウェア
- アドウェア
などがあります。
Security Essentialsのみで十分という方は、
このウィルス対策ソフトとセキュリティ対策ソフトが
同じだと思われている方もいるようです。
だからと言って、
Security Essentialsはダメ
だとは思っていません。
Security Essentialsの弱点をしっかり把握して、
その弱点を補うような使い方をすれば良いわけです!
Security Essentialsの強みと弱点!対策は?
Security Essentialsの強みですが、
ウィルスのスキャン精度に関しては、
以前はかなり低かったのですが年々向上している点です。
参考URL:Microsoftのセキュリティー製品の検出性能は向上している?
弱点は以下の通りです。
- メールの送受信に対してのウィルスチェックはしない
- ファイアウォール機能が弱い
- フィッシング対策機能がない
この3点です。
※細かく書くと長くなるので、
代表的な3点に絞っています。
メールの送受信をする場合、
Security Essentialsでは、
ウィルスチェックはしていないので、
別途対策が必要になります。
前回のパソコン購入の相談では、
メールも使われるという事でしたので、
セキュリティ対策ソフトが同梱されている
DELLや富士通がおすすめかと思ったわけです。
ファイアウォール機能は、
インターネット上からの不正な侵入を防ぐ機能です。
しかし、Windowsのファイアウォール機能は、
外部からの侵入を防ぐだけで、
パソコン内部からの不信なデーター送信はブロックしてくれません。
別途対策が必要になります。
フィッシング対策機能は、
フィッシング詐欺という偽のサイトを作って、
個人情報や銀行口座などを取得する行為が横行した事があります。
フィッシング対策機能は、
この偽サイトを見破ってくれる機能です。
別途対策が必要になります。
実は私の父もSecurity Essentialsを使っています。
それには3つの前提条件があるからです。
- メールを使わない
- ネットで買い物をしない
- 自分が定期的にメンテナンスしている
Security Essentialsの弱点をわかった上で、
自分で弱点を補う対策がとれるのであればおすすめです。
ただ、Security Essentialsを使うにあたっては、
他にも3つのリスクがあると思っているので、
参考までにお伝えしておきます。
Security Essentialsの無料に潜む3つのリスク
先程、Security Essentialsの弱点について、
技術的な側面でお伝えしました。
それ以外にも3つのリスクがあると考えています。
その3つがこちら
- シェアが大きのでターゲットにされやすい
- 無料ソフトは自己責任
- 無料ソフト重視の考え方
それぞれ詳しく書いていきます。
1:Security Essentialsのリスクはシェアの大きさ
ネット上でセキュリティ対策は、
Security Essentialsだけで十分とい意見も多く、
無料という事もあり最もシェアの大きいソフトだと思います。
↑前半で書いたとおりウィルス対策と、
セキュリティ対策が混同された結果です。
そのシェアの大きさこそがリスクになると考えています。
Security Essentialsは、
ウィルスの検出率が低いといわれます。
しかし、これは見方を変えれば当然だと思います。
Security Essentialsを作っている
マイクロソフトの技術力が低いわけではありません。
ウィルスを作る側からしたら、
マイクロソフトから提供され、
多くの人が使っているであろう
Security Essentialsでブロックされるようでは、
完成したと言えないと思います。
そのため、
ウィルスを作った後にテストするためのソフトとして、
一番のターゲットにされるていると思います。
2:無料ソフトは自己責任
無料で使えるウィルス対策ソフトや
セキュリティ対策ソフトは他にもたくさんあります。
もちろん、無料であっても性能の高いものもありますが、
万が一感染した場合のリスクも考える必要があります。
無料のウィルス対策ソフトの利用にあたっては自己責任になります。
もちろん、有料のウィルス対策ソフトであっても
感染しない保証をしているわけではありません。
しかし、
無料のウィルス対策ソフトでは、
ウィルス対策をしていないと同義とみなされる場合があります。
個人事業主やフリーランスで働いて、
仕事でパソコンを使っている場合は特に重要になるかもしれません。
個人情報を扱うパソコンの場合は、
有料のウィルス対策ソフトが安心です。
3:無料ソフト重視の考え方
3つのリスクの中で、
最もリスクが高いと思っているのが、
無料ソフト依存の考え方
です。
パソコンの出張サポートをする中で、
Security Essentialsをはじめ、
無料のウィルス対策ソフトを使っている方で、
アドウェアを入れている
ケースを見かける事があります。
アドウェアはパソコン上で、
- エラーがあります
- ウィルスに感染しました
などの表示がでて、
有料ソフトの購入を促すソフトです。
アドウェアでなくて
不審なソフトを見かけた事が何度かあります。
そんな方の中には、
「パソコンは無料ソフトが数多くあるので、
お金を払ってソフトを買う必要はない!」
と言っている方もいました。
パソコンに詳しくて無料ソフトの特徴や、
リスクを理解して使うのであれば問題ないのですが・・・・
パソコンに詳しい人は、
パソコン関連の設定も全て自分でするので、
出張サポートを依頼される事はありません(笑)
逆に、何かパソコンがトラブルになった際に、
パソコンの出張サポートを依頼されるのであれば、
無料ソフトの利用は慎重になった方が良いかもしれません。
使うにあたっても
他のソフトとの違いや特徴を理解してからの方がいいですね!
Windows10でウイルス対策ソフトの必要性まとめ
Security Essentialsは、
弱点や特徴を知った上で、
使われるのでしたらおすすめです!
- メールの送受信に対してのウィルスチェックはしない
- ファイアウォール機能が弱い
- フィッシング対策機能がない
自分の父の様にメールを使わず、
ネットは見るだけで買い物なども
しない方にはおすすめかもしれません!
もし、Security Essentialsの弱点を補う
情報収集の時間や対策にかける手間を
負担に感じるのであればセキュリティ対策ソフトの
導入はお金がかかってもメリットはあると思います!